【測】紫外-可視-近赤外 分光光度計+自動測定ユニット
型式 | V-670 & ARMN-735 (2011年導入) |
メーカー | 日本分光 |
主な仕様 | ・透過率T,反射率R ・波長 λ: 250~2000nm ・入射角 θin: 0~85° step 0.1° (自動連続変更可!) ・検出角 θout: 0~170° (入射角と同期 or 非同期) ・偏波: S,P,S+P,N (自動切換え) ・波長特性測定: T or R (λ可変,θ一定,各偏波) ・角度特性測定: T or R (θ可変,λ一定,各偏波) ・ベースライン補正(100%基準) ・ダークライン補正(0%補正) ・シングルモノクロ |
実績 | ■波長特性 @波長可変(入射角選択,検出角同期) …基板,光学薄膜,金属薄膜 ■入射角度特性 @入射角可変(波長選択,検出角同期) …基板,光学薄膜 ■散乱光の散乱角度特性 @検出角可変(波長固定) …表面凸凹試料,内部不均一試料 ■回折光の回折角度特性 @検出角可変(波長固定) …回折格子構造のある試料 ■近赤外光域での微小透過率~0.005%(波長固定) …可視光域で不透明な試料 |
利用申請先 | 宇都宮大学 機器分析センター |
技術的問合先 | 依田教員(装置管理者)→Contact |
■T(λ),R(λ)測定結果から光学定数(n,κ)を求める方法
◇基板の(n,κ)波長分散の算出
- 【方法1】装置付属の解析ソフトウェア「紫外可視用KK変換プログラム」:
長波長側で30%以上の透過率をもつ基板であれば,このプログラムを適用できます.R(λ)とT(λ)を測定します. - 【方法2】R(λ)とT(λ)を測定し,またExcelやプログラミングを用いて,(n,κ)を変えて参考資料の式(3)のRs,Ts (s:substrate) を計算します。計算結果と測定結果とが一致する(n,κ)として求まります.
◇基板上に成膜した膜の(n,κ)波長分散の算出
- 【方法1】離散的な屈折率nであれば,ピーク波長(参考資料)やピーク反射率(参考資料)から求めることができます.Excelを使って簡単に求められる方法です.
- 【方法2】厚膜(光学膜厚>数μm)を成膜することで,連続的な(n,κ)を求める方法もあります.→非公開資料
Excelマクロやプログラミングを自作して用います.*成膜前または測定前に装置管理者へ解析依頼してもらえば対応します. - 【方法3】装置付属の解析ソフトウェア「多層膜解析プログラム」:
反射スペクトル Rs(λ),Pp(λ)を測定し,解析モデルを作って,膜のn(λ),κ(λ)を求めます.
このプログラムを用いるには,幾つかの注意が必要です: ①nk分散既知の基板(Si, SiO2, BK7ガラス)を用いる or 基板のnk波長分散を事前測定しておく.②測定しやすい膜厚は 100 ~ 400nm.③振動子モデル(Cauchy, Sellmeier, 調和振動子, Drude, Tauc-Lorentz など)の知識や知見が必要.特に③について何の知識もない場合,この解析プログラムを使いこなすのにかなりの試行錯誤を要します.